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BL読書感想小説

【ネタバレ有】咲くや、この花 左近の桜/長野まゆみ【初読感想】

この記事は約13分で読めます。

というわけで、左近の桜の第二巻ですよー!!

この記事を書いている時点でシリーズ自体は全四巻で完結してるっぽいので、今回で折り返し地点……なわけですが、一巻目の絶妙なとっつきにくさを考えると、一巻目っていわゆる序章だったんだなと実感中。
一巻目ではまだ話がはじまってなくて。
今回の二巻目でようやく話がはじまった! という感じ。

二巻目で登場人物達が出揃った印象。

長編シリーズものになってくると、「話がはじまるまでが長いな!」っていうのがあったりするけど、そういうものなのかも。
一巻目の終わりで登場した青年が主人公の実家に下宿をはじめたり。
主人公の性格をよく知る気の優しい大柄な親友が登場したり。
そして一巻ではまったく触れられていなかった主人公の叔父(?)の存在。

このシリーズ、一巻目だけだとこの先の展開が全く読めなかったんですよね。
そういう意味では二巻目を読み終わっても、「……主人公って誰とくっつんだ?」とか「そもそもこれ、どういう終わり方をするんだ?」ってなるんですが、今回はラストにとんでもない爆弾が用意されていたので、疑問が全部吹っ飛んだ。

今まで主人公の父親として振る舞ってきた柾の父親卒業宣言!

……いや、柾さんの父親卒業宣言ってなんだよ。

というか、ラスボスかよ。

これがBL小説じゃなければ、「そっかー。もう養わないってことだね」で済むんだけど、この世界は長野まゆみワールドなんだわ。
レモンタルトみたいに義兄に恋する主人公がいたり、実の父親が兄として主人公に振る舞ってたり、そういう展開を書く長野まゆみさんの作品なわけですよ。
なので、ここでの柾の父親卒業宣言が、普通の意味であるはずがない。
まだ三巻目を読んでないけど、これで柾が純粋に本当の意味で主人公の父親をやめるはずがない。
柾の父親卒業宣言って、長年長野まゆみワールドに浸ってきた私からすると、「え。……これからは一人の男として主人公を狙っていくってこと?!」ってなるんですよねぇ。

いや、うん。
登場人物が出揃って、話も動き出しそうな気配があって、ここに来て柾が本気になるご様子。
一体どうなるんだよ、この話。

第一巻を読み切った身からすると、二巻目は第一巻の延長線上にあるので、唐突な場面展開とかあってもあまり気にならない。
そして二巻目の終わりが、柾の父親卒業宣言なので、食い気味に「え。三巻目どうなるの? 柾さん、主人公にどう接するの?」となって、かなり気になる終わり方をしてくれる。

長編小説における次の巻への期待をうまく膨らませる方法として、今回の終わらせ方は本当にいいなぁー。早く三巻が読みたいもん。

というわけで、「咲くや、この花 左近の桜/長野まゆみ」の感想でした。
いや、本当にマジで柾さんと主人公の関わり方は今後どうなるんだよ……。
その前にこの話がもし“最終的に主人公は誰のものになるのか?”がテーマだとしたら、柾さん、結構優勢だと思うんだけど…、え、本当にどうなるの。

それでは、次の一冊でまた!

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