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【古書店街の橋姫 々(Switch)】ネタバレ感想|最初から最後までとんでもなくて心臓が痛い……。

この記事は約10分で読めます。

どうも、うめさくです。
twitterで流れてきて、「あ。大正が舞台なんだ? へぇ、ミステリー?? 面白そう!!」で、購入しました 古書店街の橋姫々!

古書店街の橋姫 々 – Switch

色んなハードで登場している古書店街の橋姫ですが、私が手を出したのはSwitch版になります。
全5ルートクリアしたので、感想をお楽しみください!

※各ルートの感想には作中のネタバレを含みますが、プレイした人が読んだら分かる設定とかの説明はしてません。 感想を読んで「意味分からん!面白そう!」となったら、是非“古書店街の橋姫”をプレイしてみてください。よろしくお願いします。

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各ルートの感想

水上ルート

すっげぇ、長かった……。水上君ルート。
一番最初の攻略キャラだし(橋姫は攻略順が決まってるので)、シナリオの長さが分からないし。
助けようとしてるのに助けられないし、助けようとしてるのに助けられてくれないし。
助けようと思って助けられたと思ったら死ぬし……、いや、マジで何回死ぬつもりだよ?! 水上よ!!! ってなってました。

蓋を開ければ、攻略キャラの中でもシナリオが長い。
そんな水上君が初っ端の攻略キャラなので、終わる頃にはおなかいっぱい……。
水上君ルートが終わってようやく、「……そういやぁ、選択肢がないな?!」と気づいた。

でもその分だけ、そりゃあ、もう、愛が深い……。

玉森君のために生きて玉森君のために死ぬ。
もう自分の存在理由は玉森君だと言わんばかり(というか、作中でも「玉森は俺の生きがい」とか言ってましたからね……)

だから、玉森君のためなら、玉森君を傷つける嘘もつくし、突き放すし。
他の人間を犠牲にすること厭わない……。
しかも、そこまで玉森君のことが好きなくせに、玉森君を自分の手で幸せにしたいとは思ってなくて(これは幼馴染み組全員に言えるかも)、ずっと片思いしてるし。

なんだろー、もう、なんていうか。
そこまで好きだったら、一生いや来世でも玉森の手を離すなよ!!! としか言えん。

そしてどうしてそこまで玉森君のことを? って思ったら、500億年分の記憶があって、ずっと玉森君と一緒にいたから、なんて言い出すし。
そんな水上君が死なないようにするにはもう、玉森君が一緒にいてやるしかないってなるよな……。
この人を生かそうと思ったら、とことん玉森君自身が安全圏にいて、水上君に「自分は大丈夫だから」って言い続けるしかないもんな……。

他のキャラ相手だと殺すって選択肢を選ぶ店主が、水上君には自殺を促してるあたり、店主……というか玉森君自身、実は水上君がすきなわけで。

このゲームの王道CPなんじゃないのって、思えて仕方ないんですよ……。うん。

川瀬ルート

水上ルートだと、終盤で店主が自分の記憶を差し出してくれるので(店主にとって水上が救われる未来は願っている未来でもある?)、店主は味方なんだなぁーとか思ってたんですが。

川瀬ルートでは、めっちゃ敵かよ……。

正直、味方だと思い込んでたので、衝撃的だった。
そんなに、過去の自分が川瀬君に心を寄せるのが気に入らなかったのか……、店主。
作中にその理由も描かれるけど、なんていうか、戦時中の責任を川瀬ひとりに押しつけるのもどうかと思うので(あの頃は等しくみんな狂っていた(未来の視点で見れば))、店主が川瀬を殺そうとする理由が、なんていうか分からないというか……。

店主が川瀬を殺す理由は、まあ、もっともらしい事を言っても、「知人が惨殺される経験を玉森にさせるため」なんだろうなぁ。

いや、店主、クズだな?
まあ、玉森君(プレイヤーではないほう)もカオル君に殺されるし。
店主にとって川瀬君はさして大切な存在ではなくて、玉森にとっては救いたい存在ってことなんだろうけど。

水上と玉森の関係も好きだけど、川瀬と玉森の関係も好きです。
川瀬と玉森の、お互いに直接的に「好き」って言わないし、ふたりの関係を表現するのものも「共犯者」なんだけど、それでも言葉や態度の端々からでてくる、相手のことが好きであるっていう感情がもう……、最高なんだと思う。

川瀬なんて途中で店主の記憶を引き継ぐから、店主が水上のことが好きって分かるし。
厳密に言えば店主ではないけど、玉森が水上のことが好きなのも分かるし。
自分の気持ちが報われないと思ってるし。
でもそんなこと玉森からすればどうでもよくて。

めっちゃ遠回しな「愛してる」を聞いてる気分……。ご、ごちそう様でした……。

花澤ルート

川瀬ルートで「紀元前の雨水」の話が出てきたときに、「あー。誰かのルートで紀元前に行くのかなぁ、あはははー」と思ってたら。

花澤のルートで行くとは、おもわなんだ……!!!!!

川瀬や水上のルートで散々、玉森を酷い目に遭わせてきた花澤さんですよ……。
ふたりのルートを通って、花澤の軍人としての矜持を見た後だと、素直に花澤ルートが怖い。
絶対一筋縄ではいかないだろうから、怖い。
この人が玉森君を利用する未来しか見えなくて、マジで怖い。
花澤ルートがふたりよりも先に行ったら、気のいい兄貴として見れたんだろうけど、全部の台詞がうさんくさく聞こえてくる。

で、マジで最後が紀元前エンドだったから、もう笑いしかでない。
き、期待以上にやばかったな……。花澤さん……。

というわけで、自分のルートであってもやべぇ奴だった花澤さんなんですが。

なんというか…………。
この人の最期は玉森がいうように、「地獄に連れて行く」なんだなぁ、と思ってます。

この「地獄に連れて行く」っていうのが、すべてなんだと思う。

水上や川瀬は一緒に生きていくエンドだけど。
花澤だけは、一緒に死にゆくエンドですよ。
玉森は水上や川瀬は救いあげて生きることを選ばせたけど、花澤については一緒に落ちてゆくことを選んだんだと。

一緒に生きてはいるけど(紀元前で)。
圧倒的に、いつかは死ぬゆく終わりなわけで。

花澤の本質は、冒険好きで。未知なものが好きで。その本質は玉森によって開花されていて。
でも花澤の周囲の人間は、花澤に「軍人であれ」「日本男児であれ」と言い続けていたから、開花された心を堅く自分の中に封印して、ずっと生きてきて。
彼自身はこの「日本男児としての自分」と「冒険が好きな自分」をうまく扱ってきたつもりだったけど。

博士や玉森と出会う事で破綻して、なおかつ日本を救える力を玉森が所持してしまったことでますます壊れて、もう修復できなくなって。

玉森はその破綻してしまった花澤から「日本男児」という部分を強制的に剥がすために、一緒に地獄に落ちていったのかな……、なんて。

紀元前なんてどうやって生きてくんだよって思うんですけど、でも、日本男児じゃなくなった花澤さんの声音が明るくて、なんか救われた気がします。

博士ルート

花澤さんの話がやっぱりやべぇってなってたので、そ、そうなってくると博士の話はどうなるの?! って身構えていたんですが。

博士のルートは、その、純愛……ってことでいいのか??

いや、書きながら、「え? 純愛? ……純愛??」ってなってるから、違うかも。
博士の話を振り返ってみると、どんな言葉が適切なのか、ちょっと分からん……。

なんていうか、人を救うのは気まぐれだったり、自分の感情の押しつけだったり……、決して相手の行動ではない、っていうのが、うっすら見えてくるようなルートでした。

ただ、それが悪いわけではなくて。
どこかで巡り巡って自分に返ってきたり、返ってこなかったり、また別のところに押しつけたり、押しつけられたり。

だったら結局、自分のために誰かを救いたいと行動するのが、この世界のすべてである……みたいな。

橋姫が「時間を戻すのではなく、別の世界に飛ぶ力」である以上、玉森や博士が世界を移動するのは、「誰かを救いたいから」ではなくて、「誰かを救ったという実感がほしい(ないしはそうすることで自分が救われたい)」からだと思うわけでして。

そこにうっすら欺瞞が見えるルートだなって思うんですけど、でも、作中で失明する博士が玉森(プレイヤー)に向けてるのは、「そうであったとしても、自分は貴方自身を助けたい」だから、やっぱり……博士サイドから見ると、純愛??

でも、玉森が博士に向けてるのは、「博士を助けることで自分を救いたい」だから、……純愛ではないと思うんだ。

やばい、うまく説明できない……。
でも、ひとつ確かに言えるのは。

博士は一回でいいから、玉森(プレイヤー)を殴っていいと思う。

カオルルート

というわけで。
最後に、この人です。
これまでのルートでずっと恐怖の対象だった能面の男、もとい、カオル君のルートなわけですが。

うん。
これ、カオルルートじゃなくて、真相ルートや。

カオル君との細かい話があるわけじゃなく。
むしろ、実はこれまで攻略してきたルート全部が玉森の妄想で、幼馴染み組の3人は小さい頃に首をつって死んでいて、博士は一回だけ梅鉢堂に来た客であるっていう、とんでも真相が明かされてしまうので……、いや、うん。

この真相を見たときの、「え?」「は?」「まじか??」が、とんでもない。
んー、怒りか?
絶望?
悲しみ??
なんか色んな感情がごちゃ混ぜになって、唖然とするしかない気持ち。
作った人がどういう意図でその設定を入れて、最後の最後でちゃぶ台を返すように、「実は全部夢でした!」としたかは、分かりようがないんですが。

いや、うん。
ちょっとだけ、「時間返せ。プレイ時間!!!!!!!」と思ったのも、正直なところ……。

でも、すごいギミックだとも思う。
ようするにみんなが玉森のことを好きだったのは、妄想している玉森自身が「そうであれ」と設定したからで。
これまでのプレイで味わった怒りも絶望も悲しみも全部、玉森が仕組んだことで。
文字通り、玉森のための世界だった、と。

……、そりゃあ大作家先生になれるだろ、玉森。
大作家になれなかった店主が過去の自分に執着する理由が、これまでプレイヤーが通ってきたプレイ時間に集約されてるんだから。
こんなすごい原石なら、三人ぐらいサクッと殺して開花させたくなるよな、店主。うん。
でもそんな店主の目論見も結局、幻想を手放せない玉森が否定するわけで。
終わるはずだった幻想は終わらず、幻想は続くよどこまでも……。
それこそ本当に、唯一玉森の手の中に残ったカオル君が、玉森に飽きるまで。

フルコンプした感想とか推しの話とか

同人ゲームの移植だというのは知ってたので、「下手に検索するとネタバレ踏みそうで嫌だな。よし、まっさらな状態でゲームをしよう!」と思ってはじめました、古書店街の橋姫々。

そのおかげで、水上ルートをクリアするまで、選択肢がほぼない(攻略キャラを切り替える分岐しかない)のを知らなかったり、攻略順が決まってるのを知らなかったりと、まあ色々あったんですが。

と、とりあえず、全5ルートクリアしましたぜ……。

選択肢がないノベルゲームをゲームと呼んでいいのか? っていうのは、それぞれの意見がありそうなんですが。
実のところ私は、「いや、選択肢がないノベルゲームはゲームではなく、読み物なんでは?」と思ってる派なので、最初“ゲーム”というカテゴリーではじめた橋姫に選択肢がなくて、かなりびびったりしてました。

でも、途中から面白くなってきたので、最後のほうではもうまったく気にならず、めっちゃ面白かったです。

で。
全5ルートをクリアして思ったのは。

古書店街の橋姫での私の推しは、花澤かなぁ…………?? ということ。

正直、川瀬と迷う。
川瀬ルートの、あの遠回しすぎる“愛している”の物語も好きなんですが。
花澤ルートや、各ルートの花澤さんを見ていると思う、「色んなものにがんじがらめになっていて身動きがとれなくなって、結果、大事なものと一緒に地獄に落ちていく」っていうのが、私の中でドストライクでした。

いやぁ、地獄だ。

しかも後日談を見たら、地獄の先でさえ落ちていく(どこまでも綺麗なまま(世間一般的に)ではいられない)花澤と玉森の姿が描かれてるので、こ、こいつら、まじいいな……?! ってなってます。

花澤ルートって多分ハッピーエンドじゃないと思うんですけど。
普通のハッピーエンドだと救えない業の深さが花澤には存在していて、だったらもう、地獄の中でほんの一握りの幸せを掴み抱きしめながら死んでいくのが幸福、みたいなのが、大好きなんですよね……。

玉森!! 花澤を幸せにしてくれ!! って叫びたいけど、きっと、無理なんですよ。
だからせめて、ふたりで地獄に落ちて朽ちてくれってプレイヤーに思わせるBLゲーム……、すごくないか??

というわけで、お疲れ様でした。

古書店街の橋姫 々 – Switch

……なんかすごいゲームに出会ってしまったかもしれん。
ごちそう様でした!

うめさくでした!

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