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読書感想小説

【ネタバレ有】バーニング・ダンサー/阿津川辰海【初読感想】

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どうも。
ここ最近、読後感がしんどい作品を読む機会が多くて、ちょっと落ち込んでいました。
重たい話も好きなんですが、続きすぎるとしんどくなるので、メリハリって大事ですね……。

というわけで、読み始めた今回の一冊ですが。

めっちゃ、エンタメだった。

他にうまく形容する言葉が思いつかないので、エンタメって呼ばせてほしい。

めっちゃ面白かったよ!この本!!

エンタメ、大衆娯楽、読んでて楽しい。
謎も入っているから推理もできるけど、頭を空っぽにしてただただ展開を追いかけていっても面白そう。
twitterで「超能力vs超能力!」「警察小説」という情報を得ていたので、「なるほど。警察小説なのかぁ……」と夜の8時からやってそうな刑事ドラマを想像してたんですが、結構違った。

どっちかっていうと、深夜のアニメ枠のテイストだった。

個性がめっちゃ強い登場人物達による、異能力刑事アニメというテイスト。
表紙ががっつり真面目重厚シリアス路線の装いなので、てっきり「超能力ものといってもそこまでエンタメはしてないだろう。多分、警察小説の重厚さがメインだろ」と思い込んでたので、読み始めて仲間達が集まったところでガツンっときた。

い、いや、これは深夜のアニメ枠だ……。
バリバリに格好いい戦闘シーンが入る、私好みの作品だ……!

……むしろ表紙の重厚な雰囲気があるから、これ、読んで楽しめる層の手に届いてない可能性なくないか……??

めっちゃ、エンタメです。
東日本大震災や原発や、世相を反映した話を入れてるけど、最終的に辿る結末が「個人の思惑」なので、話が広がりすぎず読みやすい範囲でまとまってる印象。
多分ここで東日本大震災の話に移行したら本のテイストもかなり変わったんだろうけど、個性が爆発してるようなキャラ達や読みやすい文章が映えるのはエンタメだろうし、この路線でよかったなと思う。
読んでいて何かしらの感情を押しつけられるのではなく、終始、楽しい。
警察小説を読み慣れてない、階級なんて分からない私でも楽しく最後まで読めるぐらいに、楽しいエンタメ刑事小説でした。

隕石が降ってきたことにより世界中に現れた100人の「コトダマ遣い」と、その能力を使った犯罪と、それを取り締まる警察の話……、なので、設定を聞くだけでもワクワクするんですが、話はもっとワクワクするんですよねぇ。

登場人物達がいいんだわ。

エンタメにおける登場人物達の個性って、もうめっちゃ大事でしょ。
読んでて「あ、なるほどなるほど。このキャラはこんな感じかぁ。こいつはこういう感じかぁ」とワクワクしながら読むのが楽しい。

逆を言うと主要登場人物については「お約束」みたいなのがあって、ある程度テンプレに沿ったキャラ設定がされてる感じです。私は読みやすかったけど、登場人物のテンプレ化が嫌いな人は苦手な作品だろうなぁーって思う。(人の良さそうなじいちゃんが居合いの達人とか、もろにテンプレだと思うし

そして、超能力vs超能力もいい。

登場するコトダマ遣いの能力は不明。
S文書というヒントはあるけど、どんなことができるのか(逆にできないのか)は分からない。
なので敵と対峙した時に、相手の能力を推測しつつ対応していく必要があって、その読み合いがすごくワクワクする。

この手の超能力同士の異種格闘技戦って、面白いんですよねぇ!
相手のフィールドに自分を乗せず、いかに自分のフィールドに相手を誘い込むか。
駆け引きがめっちゃ面白いし、文章もさくさくと切れ味が良く読みやすいので、戦闘シーンが格好いいのなんの。
頭の中で想像して、ワクワクしながら読み進めるこの感じ、いいんですよねぇ……。

超能力同士の異種格闘技戦っていうと、私としては絶対可憐チルドレンっていうアニメがオススメなんですが! バーニング・ダンサーでの戦いにはまった人に是非読んでもらいたいコミックです。(アニメもあるんで!)

読み合いだから、相手の能力を正しく把握しているかは分からない。
最後の最後まで勘違いのまま終わることもある。
場合によっては相手が能力を偽ってることもあったりして、駆け引きがとても面白い。

戦いの合間には、「敵はどういう能力を持っているのか?」「敵は何故こうしたのか?」っていう推理の時間があるけど、このあたりも読みやすいし、終始読んでてワクワクするエンタメ小説なんだよなぁー。

これ、いつかドラマ化とかアニメ化しそうだよな……。めっちゃ映えそうだもんな。
その前に続編かな。
個性豊かな登場人物や、最後の展開や、なにより主人公自身に倒すべき敵がいるから、どんどん続編作れそうなんだよなぁー。
凄くワクワクしています。

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