当サイトではアフィリエイト広告を利用して商品を紹介しています
舞台/映画

【舞台 文豪とアルケミスト 綴リ人ノ輪唱】ネタバレ感想|文学はそう簡単には消えないんだよ! という話かな?

この記事は約5分で読めます。

舞台『文豪とアルケミスト 綴リ人ノ輪唱(カノン)』を見に行ってきました。

この舞台を私が見に行ったのって9/27の昼で、大千秋楽の一日前。
twitter上では絶賛するコメントしか見てなくて(そりゃわざわざTwitterにクレームを書く人はいないかも)、「あ。うん、……面白いのかな?」ぐらいの気持ちで見に行ってきました。

見終わった後の感想を率直に言うと、「……いや、ごめん。ちょっとわからない」でした。

スポンサーリンク

文学がそう簡単に消えるわけないだろ! という話

というわけで、全体を通して、「す、すまん。正直よくわからない……」と思った文劇3。

文劇1文劇2のときにも感じていた、「なんか文豪とアルケミストの舞台なのに、キャストの地の顔がちらほら見えてくるんだよなぁ。このキャラってこんなギャグをいう子なん?」っていう感覚は相変わらず健在でしたが、全体を通してみると、茶番は少なめでした。

その分、舞台の内容に集中できたと思うんですけど。

その中で私が感じた数少ないことが、「文学ってそう簡単に消えるわけないだろ」っていうメッセージだったわけで。

なんというか……、この点からして、他の感想を書いてる人のツイートと、全然違うんだよなぁ……。

他の人は、このコロナの影響下で「生きていくのに必要じゃないもの」が切り捨てられていく恐怖感みたいなことを書いてるんですけど、私は正直、それはほとんど感じなかった。
文豪が次々と館長(という形をとった軍国主義の象徴?)に殺されていく様を、奪われていく恐怖と解釈することもできるけど、最後に太宰君がよみがえってるんですよね。

文豪たちが全滅するぐらい館長は強大だった。でも、最後に太宰君は蘇った。
実は感想を書くまでは「あそこで全滅させる意味ってある? ただ殺したかっただけ? そりゃお気に入りの文豪が死んだら悲しいもんな。でもそれって、頭を殴られて「ほら、殴られたら痛いでしょ」みたいな感じで、感情を雑に扱おうとしてるように見える」って思ってたんですけど、感想書いてて気づいた。

館長(国)に、文豪(表現の自由や創作)は勝てない。
国に限らず、権力者がそれを規制しようとすれば、私たちは戦うけれど、勝てないこともある。敗北することもある、過去に敗北したこともきっとある。

でも、いまのこの時代に、文学に限らず、表現するなにかが残ってるのはどうしてか?
文学って言っちゃうと堅苦しくなるけど、表現する場は、消えてないんですよね。

いまの時代、確かにコロナとか東京オリンピックとかの、国や世界の事情によって表現の場が少なくなってるけど、でも表現をする人はネットに配信したり、オンラインで即売会をしたりしてる。
これは、どうしようもなく表現の場が少なくなっていくよの中であっても、「表現の場はあるよ! 作るよ! 守っていくよ!!」ってことなんじゃないだろか。

蘇った太宰君の姿こそ、館長がどれだけ強大で愉快犯的に文豪たちの息を止められるぐらいに恐ろしい存在だったとしても、文学が失われることはあり得ないっていうメッセージなんじゃないかな? と、私は受け取りました。

国が望まない文学は消えてしかるべきっていう館長(国)の「お前たちの命なんて(文学なんて)あっという間に消してしまえる」っていう見下した(だから愉快犯的にふるまえる)姿勢に対して、生き返った太宰君は「お前(国)がどれだけ不都合な文学を消したがっても、なにかが原因で滅びかけているように見えても、どこかに残る」っていう叫びに見える。

だから、恐怖っていうのとは違うんですよ。

逆にどっちかといえば、「今を乗り越えてこれからを生きていけば、またどこかできっと文学や創作物は咲き誇る。だから頑張ろう」って、そんな話なのだと思います。

文劇3の太宰君について考えたい

と、上では太宰君を絶賛してますが。

文劇を見に行くたびに解釈違いを起こすけど、今回一番ひどい解釈違いを起こしてるのが太宰君なんですよね……。

太宰君が自分と芥川先生以外の文学が消えてもいいっていう考え方、あれってつまり、他の文豪達……、ここには存在していない安吾や織田作、壇くんの文学も消えていいと思っている(もしくはそこまで深く考えていない)ってことになりませんか。

太宰君ってそういう子なのかな、ってもやっとする。
安吾や織田作や壇君や、無頼派のみんなのこともどうでもいいと思うような子なん??

劇中で館長が、なんか変な転生の仕方をした(概念があいまいなまま転生させた?)みたいなことを言ってたので、あの舞台の上にいた太宰君は、本当の太宰治の中の芥川賞や芥川龍之介に固執する意識を強く持った太宰治なのかな? とも思うんですけど。

なんか、あの太宰君の言動にはもやもやするんですよね……。(同じ理由で朔君にももやもやしてますが)

『舞台 文豪とアルケミスト 綴リ人ノ輪唱』 まとめ

≪感想まとめ≫

  • どんな困難があっても文学はそうそう消えないよ! という話……だったと思う。
  • 太宰君に対して解釈違いを起こしてしんどい。
  • キャラクターに関係なくギャグが唐突に入るのもしんどいな…。

というわけで、『舞台 文豪とアルケミスト 綴リ人ノ輪唱』の感想でした。

文劇3まで見に行って、キャラの性格とかに関係なくストーリーに関係ないギャグを挟んでくる仕様には「もう文劇の様式美なんだろうな。肌に合わないけど」で気にしてないんですが、今回はなんていうか……、ものすごい広いテーマ(国と表現みたいな)だったので、私の理解が追いついていない部分もあるのかな。

ではでは。ごちそうさまでした!!

『舞台 文豪とアルケミスト 綴リ人ノ輪唱』のBlu-ray/DVDを探す!

コメント

タイトルとURLをコピーしました