どうも。
一巻目の「赤ずきん、旅の途中で死体と出会う」が面白くて、ワクワクしながら読み始めました三巻目。
諸事情ありまして二巻目は入手できなかったので、ひとまず三巻目から……と思ってたんですが、読んでいくとやっぱり面白い。
童話ミステリー……、やっぱり最高では?
というか三巻目からが童話ミステリーの真骨頂かもしれない。
とりあえず、巻数ごとに話は独立してるっぽくて、二巻目をすっ飛ばしても読むのに困りませんでした。(ただピノキオが気づけば赤ずきんの家に居候してたので、できるなら巻数通りに読んでいった方が方がよさそう)
で、三巻目を読み終わって、思った事。
スケールがとんでもなく大きくなってんな……、この話。
殺人方法がどんどん現実離れしていってる。
二巻目を読んでないからかもしれないけど、三巻目で急にトリックのスケールが馬鹿でかくなってるので、読んでいて「え? は? まじか……」となってました。
いや、色んな魔法がひしめく世界での殺人事件だから、とんでもない殺害方法が飛び出してくるのはお約束なんだけど、それにしたって殺し方が奇想天外すぎて面白い。
誰がこんな殺し方思いつくんだよ……、作者だな!
作者さん、魔法を使ったら犯人は何でもできるから、めっちゃ楽しんでないか??
先に読んだ一巻目はメルヘンチックな設定を用意しつつ(七日間で魔法が解けて消えるガラスの靴とか、魔女がいなくなると腐っていくお菓子の家とか)トリック自体は一般常識的な要素が多かったんですが、三巻目はとにかくスケールは違う。
殺し方がダイナミック。
最初のアラジンの話のとんでもなさに、思わず天井を仰いでました。
その殺害方法の発想……、どうやったら出てくるんだろう……??
時々作者さんの頭の中を見てみたい欲求に駆られるんですが、間違いなく、青柳先生の頭の中も覗いてみたい。
一巻目の時はメルヘンに片足を突っ込みつつ推理自体は一般常識を使う印象だったけど。
三巻目からは推理方法もメルヘンっぽくなってきてる印象。
読んでるこっちも犯人を見つけるのに色々考えるけど、作中に散りばめられているヒントがヒントだと分からないし(腕が伸びるとか動物が大きくなるとか、「言われてみればこれで殺人事件を起こせる!」ってなるけど、言われるまでわからないんだよなぁ)、頭の中で組み立ててみても、いざ赤ずきんが真相を披露すると、「おぅ……、全然違うやん……」ってなる。
このまるで真相が分からない面白さ、癖になるね……。
気分はもう、シェヘラザードに物語をねだるシャハリアールなんだが??
ヒントは毎回きちんと作中に仕込まれてるし。
ヒントに関しては作者さんもめっちゃ誠実だし。
でも真相が毎回とんでもなさすぎるので全然想像がつかない……!!
私の中で唯一予想できたのが、シェヘラザードが持っている小箱の中に赤ずきんがいそうだな……ってことだったんですけど、でもこれは当てたというよりシェヘラザードが赤ずきんの物語を話してる時点で明白だったし、謎解きじゃない気がするし……。
作者さん、絶対にこのシリーズを書くの楽しんでるだろうなぁ。
次こそはひとつぐらい謎を解いてみたいなぁ……。(でも全然分からなくて、「分からん! でもやっぱり楽しい!!」ってなるのも好き)
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