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1月読了読書感想小説

【ネタバレ有】ノストラダムス・エイジ/真梨幸子【初読感想】

この記事は約11分で読めます。

好きな作者さんなので、手に取ってみましたシリーズ。
というわけで、日頃からお世話になっている真梨幸子さんの本です。

正直言うと、この本はあんまり自分には合わなかった。

今までなんだかんだで真梨さんの本を読んできて、「あ。これ、合わんやつだ」ってなったことがなかったので意外だったけど、この本はかなり相性が悪かった模様。

ノストラダムス、仮想通貨などなど、どこかで聞いたことがある言葉が飛びかいつつ、15人の集団自殺(あるいは大量殺人)からはじまり、1999年7月生まれが集まったグループ内で起こる殺人がメインの話。

序盤は時間があっちこっちに飛んで、「え? 今いつだ?」となりながらメモを取って楽しく読んでいたんだけど、終盤になって真相が分かるにつれて尻すぼみになっていくというか、「えー……、そういう真相でいいの……?」と、興ざめしてしまった。

そしてエロ要素があって、気持ち悪い。
真梨さんの作品のエロって今までにもいくつかあったけど、今回のはなんか拒否反応が強く出てしまったので……。いつもと何が違うんだろ、なんか気持ち悪いと感じたので、その部分は読み飛ばして読了。

多分今回のエロ要素は「男性側の欲望」が主だったから、私の視点から見ると「うわぁー、気持ち悪い……」ってなったのかもしれない。

んー、なんか相性が悪かったんだよなぁー……。

真梨幸子さんの作品だから時間があっちこっちに飛んでいても絶対にSF的な要素ではなくて現実で説明がつくと思っていたし、真相も“記憶障害が起こる薬を飲んだことによるドラッグの症状”なのはわかるんだけど、それで被害を被ってるのがその薬を作ってばらまいた奴っていうのも、納得いかない。

私の誤読なのかな。でも薬を作ったのがイエヤスで、その薬のせいでイエヤスが大量殺人犯にされて、薬が原因で他の事件も起こって、という展開なので、「クスリ、駄目。絶対」な話なんだけど、イエヤスが被害を被ってる時点で、「いやいや。お前が被害者になっててどうするんだよ?」ってなるんで、なんかしっくりこない。
そのイエヤスを操っていたのがゴンベエで、ゴンベエは狂信的にノストラダムスの予言を信じていたから集団自殺を企てて、ってことだと思うんだけど、じゃあゴンベエが元凶? というとそれでもないし、今回の話ややこしいんだよな……。

ひとまずイエヤスが薬を作ってばらまければ事件は起こらなかった(薬自体に絶望的な気持ちにさせる効果があるから、それを服用した後に悲観的なものを見ると自殺するっていう展開だし)ってことなんだと思うんだけど、「はて? その薬をイエヤス君も飲んでますが……?」となるのが、なんかこの話のなかでの違和感なんだよなぁー。

作った本人もその効果を知らずに飲んでいたとすれば、みんながそれぞれ好き勝手に動いた結果、全員にとって最悪な未来を引き寄せてしまったっていうのがこの話の筋になるんだろうけど。

でも作中に「自分の人生を生きるという自己中」みたいな言葉があった通り、自分の事しか考えない人達の末路って考えると、そういうことなのかも……?

正直いつも読んでる真梨さん作品の、「謎がとけたー! 面白かったー!!」感が薄くて、最後の最後までしっくりこなかった。
そこにエロ要素の苦手も加わって、いつもの楽しさとはほど遠い印象になっているのかも。
当分真梨さんの作品は読まなくていいかな……。(もしかするとハズレがない作家さんだと思ってリサーチなしで読んできた結果かも知れないし、次からは少し内容を精査してから読もうかな)

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