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★★★☆☆読書感想小説

【ネタバレ有】ノッキンオン・ロックドドア/青崎有吾【初読感想】

この記事は約9分で読めます。

つまらないわけでは決してないけど、面白かったと手放しで喜べるかといえばそうでもない……、すごく微妙な立ち位置の本。

こういう本の感想が一番書きづらいんだが……??

軽いテンポの短編ミステリー小説。
しっかり読み込んだら分かりそうだけど、直感とか推理力に乏しい私が読むと「んー?? 犯人分からない……?? ん?」となる。定期。
ミステリー小説ってトリックを暴くのも楽しみ方のひとつだと思ってるんですが、私の想像力が足りないので、基本的に一切犯人が当たらないんですよね……。
もう、犯人を当てる目的でミステリー小説を読むよりも、「うわぁー。こういう話なんだー。面白い」と割り切って読むほうが私には合ってるんだと思う。

そういう意味ではミステリーの短編小説って、1冊の本の中にいろんなトリックが使われていて、トリックが分からない私は「おお。なるほど、犯人はこういうふうに殺したわけか。なるほどなるほど?」と話の展開に身を委ねて読みすすめていくわけで、ミステリー小説の醍醐味を味わっているのか? と考えると正直分からない。

でもまあ……、ミステリー小説を読む人全員が、トリックを解くのを第一に考える必要はないと思うので(いろんな読み方があっていいと思う)、謎解きをストーリーとして楽しみながら、キャラ同士の掛け合いを堪能するのもアリのはず。

というわけで、私のなかではこの本、キャラクターをメインに読んでいた部分がありまして。

だから思うんだろうけど、キャラの掘り下げをあまり感じないんだよなぁー。

キャラたちはすごくいい。
ただ、掘り下げが物足りない。
いやでもミステリー小説だし? キャラよりもトリックのほうが大事じゃない? ってなれば確かにそうだと思うので、“私の読み方だと物足りない……”ってなる。

感覚的にはシリーズものの1巻目。
いや実際に2巻完結の1巻目なので、キャラの掘り下げが少なくて、ふんわりと読んでいて謎は残るんだけど、その謎に対する答えがない。
最後まで読んでも「ん? つまり、どういう?」と首を捻ることになる。

たとえば、なんで氷雨は倒理に殺されたがってるの? とか。
なんで殺されたがっているのに氷雨は倒理を相棒に誘ったの? とか。
主要メンバー4人の人生を狂わせた事件って何なの? とか。

ここらへんの!! 謎解きを!! 何故してくれないんだ!!!

せ、せめて……ヒント、ヒントください……。
1巻だけだと生殺しです……。ヒントください……。

キャラ同士の掛け合いや謎を見てると、「うわぁー、面白そう!!」ってなるんだけど、それらに関する言及がほぼないので、お預けを食らった気分。
登場人物達は個性たっぷりでお互いの関係性も面白そうなのに、深い部分の話がない。

このあたりの謎が「続きは2巻目で!」という具合に放り投げられるので、これ、1巻が発売された直後に読んだ人はどういう気持ちだったんだろうか。

私は2巻目も発売されている今読んでるから、1巻目の謎を抱えたまますぐに2巻目を読み始められたけど、1巻目だけだったら「は? これ、どういうこと? この謎たちどうなるの?? おい」ってなりそう。
というか、私ならなってた。よかった、手元に2巻があって。

というわけで、「ノッキンオン・ロックドドア/青崎有吾」の感想でした。
たぶんね、2巻目で謎が解けると思うんで……、2巻目を楽しみにします。

それでは、次の一冊でまた!

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