【女子高生探偵シャーロット・ホームズの冒険 (下)】まだ本物の相棒になりきれていないふたりのはじめての事件簿……、的な話でした。

上巻を読んで「よっしゃぁ、下巻だー!!!」と読み始めたわけですが、上巻の感想を書く時にいろいろとAmazonとか書評サイトで酷評されてるのを見て、「あんまりおもしろくないのかね……?」と思ってました。

結論から言うと、かなり面白かったです。

 

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ここから先はネタバレです!

下巻からはじまる犯人探し

上巻でも犯人は捜してたんですが、下巻からが本番。

上巻でなにげなく出てきたキャラや普通に主人公のワトソンと会話してるから気にしてなかったキャラに至るまで、いろんなキャラの裏の顔というか、事情がボロボロと出てきて、「おおう。そういう関係だったのか」とびっくりする部分がたくさんありました。

 

で、上巻でも触りだけあったけど……、やっぱりホームズとワトソンの敵となると、モリアーティ一族なんですよね……?

 

ただそのモリアーティ一族が敵というのも、シャーロック・ホームズだったらあのジェームズ・モリアーティだけど、シャーロットたちにとっての敵はだれだか分からない。

「誰が敵なのか?」からはじまり、シャーロットが個人的に縁があったオーガストが犯人なのか? と続き、終盤でようやく「え?! オーガストには恋人がいたの?!」となって、実行犯は恋人だけど、でも終わりはやっぱりモリアーティ一族の一人が黒幕だと分かり――な、どんでん返しが待ってます。

欲をいうと、犯人のオーガストの恋人(婚約者)についてはもうちょっと早く情報があってもいいと思うんですけど……。海外の感覚だといいところの坊ちゃんなら、婚約者ぐらい絶対にいる! って感じなんだろうか??(だから特別な言及が終わりの方になってたのかな?)

 

下巻でワトソンが疑う三人の容疑者については、一人が犯人なんだろうなぁと思っていたら、残りの三人も違う形でワトソンを裏切っていて(結局全員裏切ってたのかよ!)、「え? そっちも?!」となってました。

 

ワトソン家によるホームズ家に関する教訓

下巻で登場するホームズ家に対するワトソン家の教訓が何とも……。

これって、ずっとワトソン家に受け継がれてきてたのかなぁって思うと、ワトソン家がないとなにげにホームズ家は精神面で立ち行かなくなるのでは? と思えてきますね……。

この話以外にもワトソン父とシャーロット叔父も探偵と助手の立場だったわけだし、ワトソン家って思っている以上に苦労してないか?? と心配になったのは私だけでしょうかね……?

 

まだ駆け出しのホームズとワトソンなわけですが

というわけで、読破したんですが。

今回の本を通していえる事は、「シャーロットもワトソンもまだまだ初代には遠く及ばない」ってことなんだと思います。

ふたりはあくまでもシャーロックホームズとワトソン博士の子孫であってふたりではない。

シャーロットは変装もできるし頭脳も明晰だけど、まだまだ少女で心の弱い部分もあって、ワトソンもワトソンで初代のように心底相棒を信頼出来ていない部分もある。

ふたりには初代に似ている部分もあるけど、決定的に違う部分もあって(シャーロットの心が弱い部分や、ワトソンがふとシャーロットを疑ってしまう部分)、その違いはシャーロック・ホームズみたいな完全無欠な探偵と助手を期待している側からすると肩透かしを食らったような気分になるんだろうけど……、思えばまだ高校生なわけですし、今後のふたりの行動(続編とか)でふたりが真にホームズとワトソンになっていくのを、読み手として堪能できるかも! と思うとかなり楽しみです。

 

思えば二人が出会ったのもこの本の上巻からなんだし、ふたりが本物の相棒になっていくのにもそれなりの時間がかかるってことですね(本物の相棒になる前に翻訳がストップしたり、原作が終わることがないことを祈りたい)

 

でも今回の話は最後の章をのぞくとずっとワトソンの一人称なのでワトソンがひたすらシャーロットを思っているような話になってるんですが、なにげに終わりのほうで読者に「実はシャーロットもワトソンの事が気に入ってるんだよ!」というメッセージが入っているのが好きです。

なんとなくシャーロットの行動見てて、「なにげに気に入ってる? でもホームズだからなぁ。演技??」って気になってたんですが、モリアーティが指摘したんだから間違ってないでしょ。

シャーロットの弱みはワトソン。となると、今後今回の黒幕のモリアーティ一族の一人と対峙する時にもワトソンがカギになってくるだろうし。

シャーロットの事が好きなワトソンと、ワトソンの事を気に入っているけど持ち前の技術でそのことを見せようとしないシャーロットの今後がやっぱり気になりますね……。

 

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