文庫本で買い続けているのが0能者ミナトだけだとすると、単行本(もしくは新書?)で買い続けてるのはこのロード・エルメロイII世の事件簿だけってことになります。
毎回購入するたびに「近くの本屋で購入できない」「通販しようにも送料がかかるところでしか取り扱いがない」「入手がすっごく面倒くさい!!!」を地でいく本なわけですが、今回もはるばる隣りの県まで足を運んで購入してきました。
はじまりにして終わりの幕開け
最近「世界観がひとつあってそれを土台に違うアプローチをする話が大好き」と気づき始めたわけですが、まさに魔術が土台にあるフェイトの世界で魔術を軸にしながら違うアプローチをするロード・エルメロイⅡ世の話って大好物だなぁと思う今日この頃。
というわけで、今回も楽しく読み切ったわけですが……なんていうか、グレイが大きく成長したのを実感しつつ、やっぱりグレイってかわいいな! と思いつつ、最近あんまり表に出てこなかったエルメロイⅡ世の葛藤(?)が垣間見えて、第零幕にして第四幕という言葉がふさわしい本でした。
これまでの話もエルメロイⅡ世は弟子の力を借りて切り抜けてきた部分が多かったけど、特に今回は最後の戦いやそれに至るまでの謎解きでもエルメロイⅡ世の力だけでは太刀打ちできないものが多くて、久し振りに彼の葛藤が見えた気がします。
それでも謎解きはやっぱりエルメロイ先生がいてこそだし、魔術やフェイトの世界観にあってこその概念を凝縮しつつ、読んでる側に「なるほど!」と思わせる話運びは本当に素敵だよな。
グレイの母親関連の話はもう、あそこまで書いておいて! でもこういう概念だからこうなってるかも! っていう、ストーリーのどんでん返しにワクワクでした。
私は月姫をプレイしていないので分からないんですが、ブラックモアやゼェピア公は月姫ファンだったら分かるファンサービスだったみたいで……、こう繋がっていく世界観も素敵です。
あと、残るは最終章のみとのことで……。えっと、私はそこら辺の話は知らないんですけど(雑誌とかツイートで言ってたのかな?)、確かに今回の話の終わり方からしても、聖杯戦争が終結する→このシリーズも終わるって感じだったので、「あー。終わるのかぁ」って感じです。
5巻までは一気読みした(それまでこのシリーズを知らなかったので知った直後に大人買いしました)こともあってか、とても短い付き合いなんですが。最終巻は上下巻になるのかな。いっそ上中下巻でも嬉しいけど。
コメント